・ピアノのメーカーごとの音色の違いに興味がある!
こんな人に向けて、それぞれの特徴や違いを紹介しているこのシリーズ。
今回は、フランスで最も歴史の古いピアノメーカーであるエラールの紹介です。
目次
【後悔しないピアノ購入】メーカー別の特徴(エラール編)
ショパンも愛したピアノメーカー、エラール
先にご紹介したプレイエルと同じく「ショパンが愛用していたピアノ」として有名なエラール。
ショパンは、体調が良い時にはプレイエルを弾き、
余り体調がすぐれない時にはエラールを好んで弾いたそうです。
ショパン以外にもベートーヴェン、リスト、ラヴェルなどなど、
名だたる有名作曲家たちがエラールを所有していました。
すでに会社自体はなくなっていますが、ピアノは今も現役で残っていますので、
日本でも手に入れることが可能です。
音にこだわりのある大人の方におすすめしたいピアノメーカーのひとつ
銘器はどのメーカーもおすすめなのですが、
エラールは、個人的に大人の人にこそおすすめしたいです。
その理由は音色にあります。
エラールの音色の特徴
- 品がある色気
貴族の紳士淑女のような気品漂う音がします。
多彩で奥深く「音色を味わう」のにぴったりです。
- 空気への音の浸透率がすごい
言葉で表現するのが難しいのですが、
部屋に高級な香水をまいた時の匂いのように部屋にふわっと広がり、空気を埋め尽くします。
プレイエルの音色との比較
フランスピアノ特有の線の細さは共通しているものの、
プレイエルが繊細さ、ピュアさの究極であるならば、
エラールは大人の味わいや色気を極めています。
どちらもそれぞれに素晴らしいので、あとは好みの問題ですね。
こんな人におすすめ
- 大人の趣味ピアノとして
じっくりと音を味わいながら弾くのにぴったりなので、
大人の趣味ピアノとしてはすごくおすすめのメーカーだと思います。
- 2台目以降のピアノとして
その歴史の古さから、いわゆるアンティークピアノと呼ばれるものですので、
新品のピアノよりも扱いに気を遣う必要があります。
(全部がそうとは言いませんが)
なので、1台目で冒険するよりもピアノそのものの扱いになれた
2台目以降で検討するとより安心です。
こんな人には物足りないかも
- ガシガシ激しい曲を弾きたい人
先に挙げたように古い個体も多いです。
決して簡単に壊れるものではないけど、古いピアノの扱いになれていない場合、
現代ピアノのようにガシガシ弾くのはちょっと心配です。
- 設計が特殊なので、調律師さんを探すのが大変
エラールは他メーカーと比べて、1920年代まで古い設計にこだわってピアノを製作しているため、
設計が非常に独特です。
フランスピアノに精通している調律師さんでないと良い状態を保つのが難しいです。
バケモノ級にすごい、あるエラールの音色
※この動画はエフェクトを一切かけていない、生の音です。
ぜひ、イヤホン等をつけて聴いてみてください。
年間、多い時で100台を超えるピアノに出会っていますが、
これだけのバケモノ級の音がする個体に出会えるのは年に1台あるかどうかです。
ついでに、画面奥にあるプレイエルの動画も貼っておくので、
ぜひ音色の違いを聴き比べてみてください。
最後にこの2台のことを描いた漫画です。
いかがでしたでしょうか。
これからも当サイト(ねこぴあ.net)では、銘器をご紹介していきます。
あなただけの運命の1台に出会えるきっかけになれば嬉しいです。
もし、ピアノ選びで困っている・プロに選定してもらいたいという場合は、
お気軽にこちらからメッセージを送ってくださいね。